巨大空間を飛び回るカラスは、あなたを浮遊させ、散って花となる

追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして分割された視点 ‒ Light in Dark

チームラボ, 2014, デジタルインスタレーション, 4min 20sec(ループ), 音楽: 高橋英明

コンピュータ上の3次元空間に立体的に構築した世界を、チームラボが考える日本の先人達の空間認識の論理構造(我々は、超主観空間と呼んでいる)によって、平面化し映像にしている。光の八咫烏が空間を飛び回り、その軌跡が光跡となり光の空書を描いている。烏が空中を互いに追い合い、花となって散っていく。

日本のアニメが生んだ特異な表現、アニメーター板野一郎によって確立された「板野サーカス」。画面いっぱいに埋め尽くすミサイル群が、全く正しくないパースペクティブで描かれた(より人間がダイナミックさや迫力を感じるようにデフォルメされて描かれた)空間を乱れ飛ぶさまを、超高速のカメラワークによる視点の回り込み演出による映像美であるとされる。

本作品は、「板野サーカス」をオマージュし、2次元のアニメーションで行われていた空間のデフォルメを3次元空間で再現することによって、日本のアニメーター達が生んだデフォルメされた空間とは、どのような空間認識の論理構造であるか、それらは、伝統的な日本の空間認識の連続性の中にあるのではないかという仮説の模索である。そして、デフォルメされた空間を3次元空間で再現することによって、平面化し、自由に横に広げることで、実際の現実空間に再構築することを試みている。そして、平面を分割し、分割された平面を現実空間に立体的に配置することによって、どのような体験になるかという実験でもある。

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